mont-bell モンベル チロリアンシューズのオールソールと腰裏修理

こちらのmont-bell モンベル チロリアンシューズは、オールソールとトップラインの糸が切れて表革と裏革が剥がれて口が開いていたため、そちらの修理のご依頼を頂きました。

before)Vibramスポンジソールがついています。今回は、スポンジソールでの交換ではなく、Vibram#100ソール&ヒール(ゴムソール)をお選び頂きました。

before)中底は、革ではなく厚紙でシャンクが固定されていましたが、ソールを剥がしたところ、シャンクが錆びていました。
また、ミッドソールも利用できる材料ではありませんでした。
状況をお伝えし、中底、ミッドソールともに革で交換しシャンクも交換しました。

after)紙の中底より革の中底の方が厚みがあるので、靴の中の空間が若干狭くなる事やソールが重くなる事をお伝えした上で、今回の材料をお選び頂きました。

after)スポンジソールより重くはなりますが、ゴムソールの方が減りにくいです。ステッチダウンは、手縫いしました。

after)右足だけトップラインの革が切れていたので、当て革補修をした上で腰裏修理をし、最後に磨きました。

 

靴を脱ぎ履きする際に踵を踏んでしまうと、縫い糸が切れたり革が切れたり踵に入っている芯材(入っていない靴もありますが)が壊れたり、それによって踵の形が崩れたりします。
以前も書きましたが、踵の骨は、左右にぐらぐら動きやすいので、ぐらぐらしないよう、靴の踵でしっかりホールドするために芯材が入っています。サイズが合っていて、踵をしっかりホールドする事で踵の骨がぐらぐらせず、長時間歩いても疲れにくい作りになっています。
最悪、芯材は交換できますが、踏んだことによってできた革の歪みを元通りにする事はできません。
くれぐれも脱ぎ履きする際は、都度、靴ひもをゆるめて靴ベラを使い、踵は踏まないようにしましょう。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

hachiwan

福島県いわき市/靴修理・カスタム・中敷調整/SAPHIR・TARRAGOのシューケアグッズ取り扱いあり/無店舗のため靴はお送り頂きます/お問い合わせは、靴の画像を添付の上、info@hachiwan.netにメールでお問合せください。

おすすめ